北海道の気候を活かした四季醸造の「田中酒造」10~15種類の試飲が可能

酒蔵

田中酒造(北海道小樽市)は、年間を通して酒造りを行う四季醸造を実施している。冬場に仕込む寒造りが一般的だが、北海道の冷涼な気候を活かして、四季を問わず安定した酒造りを実現した。

1899年の創業で、現在は小樽運河クルーズ船の乗り場から500メートルほどの場所にある本店と、本店から2キロメートル少し離れた場所にある醸造場の亀甲蔵の2カ所に拠点を構える。

歴史的建造物の本店で試飲体験

本店は100年ほど前の1927年に建てられた小樽市の歴史的建造物に指定されている木造2階建ての建物を使用しており、古い看板や帳簿などが展示されている店内では、昔の造り酒屋の雰囲気を楽しみながら、代表銘柄の宝川をはじめ、10~15種類の試飲ができる。

中でも代表銘柄の一つである「純米大吟醸酒 宝川」は、北海道産酒造好適米の彗星を40%まで精米して醸造しており、果実のような甘い香りが味わえる。

このほかにも本店でしか販売していない「純米吟醸酒 宝川(本店限定復刻ラベル)」や、「特別純米生原酒 新米新酒」「特別純米酒 秋月」といった季節限定の商品なども数多く取りそろえている。

いつでも見学が可能な亀甲蔵

一方、亀甲蔵は北海道産の酒米と、小樽市にある天狗山の伏流水を地下約70メートルから汲み上げた仕込み水を使って酒造りを行っており、生産量は一升瓶で年間およそ5万本。

四季醸造のため、予約すればいつでも麹室や仕込みタンクなどを見学ができる。見学時間は15分ほどで、見学料は無料だ。

見学のあとは宝川をはじめ、亀甲蔵限定の「純米吟醸原酒 亀甲蔵」などの試飲が楽しめる。