さくらひめ酵母を使用する「水口酒造(松山市)」強いオール愛媛へのこだわり

酒蔵

水口酒造(松山市)は、愛媛県オリジナル品種の花であるサクラヒメから分離された酒蔵用花酵母の「愛媛さくらひめ酵母」を用いた日本酒「仁喜多津 純米吟醸酒 さくらひめ酵母」を製造している。

酵母だけでなく、水は西日本最高峰の石鎚山、高縄山系の伏流水を使用しており、米は愛媛県産の酒造好適米「しずく媛」「松山三井」を使用するなど、「オール愛媛」にこだわった商品だ。

22の酒蔵が一斉に発売

さくらひめ酵母(4種類)を使った日本酒造りは、愛媛の人たちに愛媛の日本酒を飲むきっかけにしてほしいとの思いで始まったプロジェクト。

愛媛県内の22の酒蔵が、愛媛の米と水を用いて、純米、純米吟醸、純米大吟醸クラスの日本酒を、醸造用アルコールは添加せず、火入れを行うなどの条件のもとで、2023年3月に一斉に発売した。

水口酒造の「仁喜多津 純米吟醸酒 さくらひめ酵母」は、果実のような華やかな香りが特徴という。

仁喜多津は万葉集の熟田津から命名

水口酒造は1895年に、松山市の道後温泉地区で創業した同地区唯一の酒蔵で、代表銘柄の「仁喜多津(にきたつ)」は、万葉集に伊予・道後地区を「熟田津(にきたつ)」とする表現があることから命名、「仁愛なる喜び多き津」の意を込めた。

同社の日本酒は、瀬戸内の白身魚を中心とした淡泊な食文化に合うよう、「淡麗ですっきりとしながら旨みを感じる」としている。

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