自家田で作った酒米を使用する「岡村酒造場(兵庫県三田市)」古代米の商品も

酒蔵

岡村酒造場(兵庫県三田市)は、日本酒造りに必要な酒米を、以前は近くの農家に委託して生産していたが、2016年からは同社の保有する水田(自家田)で作っている。

この自家製酒米で生産した酒のブランドは「千鳥正宗」で、商品には純米大吟醸の三福田、純米酒の三田壱、本醸造の羽束山などがある。

最高位にあるのは「正宗純米大吟醸三福田」。50%まで精米した山田錦を用いており、味は端麗で、やや甘口。「千鳥正宗原酒」は口当たりがまろやかで、味は濃醇辛口。ロックやぬる燗がお薦めという。

また古い種類の米(古代米)である赤米も生産しており、この赤米を用いた酒造りも行っている。

商品の「古代しぼり」は、赤米の玄米を使うことで、少し酸味のある独特の味と香りに仕上がっている。

古代室で赤米の甘酒が楽しめる

岡村酒造店は酒蔵の見学は受け入れていないが、売店と古代室で訪問客を迎えている。売店は醸造所の入口にあり、生産している酒がずらりと並んでおり、気に入った酒を購入することができる。

古代室は売店前の広場にあり、茅葺家屋の廃材を再利用して作り上げた。岡村酒造場ではホームページで「新酒が搾れる12月上旬頃から古代室にて、昔ながらの赤米の甘酒(アルコールは入っていません)を火にかけてお待ちしております」としている。