黄金井酒造(神奈川県厚木市)は、東丹沢山麓からの伏流水を仕込み水として使用しており、今でも200年ほど前に掘った井戸からくみ上げている。
原料の米は山田錦などの醸造好適米のほか、地元の厚木で収穫された食用米「キヌヒカリ」や、神奈川の推奨品種として普及している厚木産の食用米「はるみ」なども使用する。
同社によると代表銘柄の盛升の「大吟醸 原酒 盛升」は兵庫県産の山田錦を38%まで精米し、低温発酵で仕込んでおり「リンゴを思わせるようなフルーティーな吟醸香とスッキリした締りのある味わい」があるという。
また、原酒を瓶で貯蔵する「瓶囲い」を採用しているため強い香りがあるのも特徴だ。
清酒のように香り豊かな焼酎も
同社では日本酒のほかに焼酎の生産も行っている。盛升の酒粕を使って蒸留する粕取り焼酎「旗頭」は、酒粕と仕込み水だけで造る。
酒粕の中には発酵に必要な酵母や米のエキス成分が残っており、これに仕込み水を加えると再発酵が始まり、これを蒸留すると焼酎になるのだ。「清酒のように香りが豊かで、ふくらみのあるまろやか」なのが特徴だ。
大吟醸ケーキや酒粕アイスも
このほか盛升の大吟醸をたっぷりと染み込ませ熟成させたのが「大吟醸ケーキ」。しっとりした口当たりで、芳醇な大吟醸の香りが味わえる。
アイスクリームもある。盛升の酒粕を混ぜ込んだ「酒粕アイス」がそれで、酒粕の風味を楽しみながら、アイスの冷たい感触を味わえる。